マイホームを購入する際に多くの人は住宅ローンを組むことになります。
現在では、多くの金融機関から様々な住宅ローンの商品が出ているため、多くの選択肢の中から自分に合った返済プランを選ぶことができます。
しかし、初めて利用する方にとっては、どの返済プランを選べば良いか、悩んでしまう事も多いかと思います。
そこで住宅ローンの商品を選ぶにあたって、知っておくべき「元利均等返済」と「元金均等返済」の解説をしたいと思います。
一文字違いのため、似ていると思われがちですが、両者の返済方法は大きく異なります。それぞれの違いやメリット・デメリットについて説明しますので、住宅ローンを検討されている方は参考にしてみて下さい。
元利均等返済と元金均等返済とは
住宅ローンとは、住宅を購入するために、金融機関から借りるお金のことです。
金融機関からお金を借りるという事は当然利息が発生します。そのため住宅ローンで支払うお金は、元金返済分と利息の2つで構成されることになります。
そして住宅ローンの返済方法は、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類が存在します。
詳細は後述しますが、どちらの返済方法を選択するかによって、毎月の返済額や総返済額が異なってきます。
それぞれメリット・デメリットがありますので、「元利均等返済」と「元金均等返済」を比較しながら、両者の違いについて解説していきたいと思います。
元利均等返済のメリット・デメリット
では最初に元利均等返済について説明します。
元利均等返済とは、元金と利息を合わせた額を均等に返済していく返済方法となります。固定金利であれば、1年後であっても10年後であっても毎月の返済額が一定になるのが特徴です。
メリット
毎月の返済額が常に一定なので、返済計画を立てやすいのが、最大のメリットになります。
デメリット
デメリットは、返済の初期段階では、利息分の負担が大きくなるため、元金の減りが遅いことです。そして、元金均等返済と比較して、総返済金額が大きくなってしまいます。
元金均等返済のメリット・デメリット
では、次に元金均等返済について説明します。
元金均等返済とは、元金を返済期間で割り、均等に返済していく返済方法となります。残高に対して利息を上乗せして返済するので、返済金額が毎月変動するのが特徴です。
メリット
最大のメリットは、元利均等返済と比較して総返済金額が少なくなることです。
また元金の残高が徐々に減っていく返済方法なので、利息額が減っていきます。そのためローン返済の後半になるにつれて返済額が少なくなるというメリットもあります。
デメリット
デメリットとしては、ローン返済開始直後の費用負担が大きいことがあげられます。
また元金均等返済は、借入直後の返済額が大きいため、金融機関の融資審査が厳しい傾向にあります。そのため年収が低い方だと、融資限度額が減らされたり、審査に通らないといったケースがある点に注意しましょう。
住宅ローンの返済方法で両者を比較した時に、一般的なのは元利均等返済です。そのため元金均等返済を取り扱ってない金融機関も多いのも現状です。融資を受ける予定の金融機関で元金均等返済を取り扱っているか事前に調べるようにしましょう。
元利均等返済と元金均等返済の比較表
元利均等返済と元金均等返済の違いを分かりやすくするために、両者の比較表を用意しましたので、参考にしてみてください。
元利均等返済 | 元金均等返済 | |
---|---|---|
特徴 | 毎月の返済額が一定 | 毎月の返済額が変動 |
メリット | ・返済額が一定なので返済計画がたてやすい | ・総返済金額が少なくなる ・ローン返済の後半になるにつれて返済額少なくなる |
デメリット | ・総返済金額が大きくなる | ・ローン返済直後の費用負担が大きい ・金融機関の審査が厳しい ・取り扱いのない金融機関がある |
元利均等返済と元金均等返済の最大の違いは総返済金額です。しかし現在は金融緩和政策の影響で、低金利で住宅ローンを組むことができます。そのため、両者の総返済金額の違いは、そこまで変化しないです。
まとめ:自分に合った返済方法を選ぼう
元利均等返済と元金均等返済の違いについて説明しましたが、将来のライフプランに合った返済方法を選ぶことが重要です。
例えば、これから子供が生まれる家庭と、子供が来年成人するという家庭では、状況が大きく異なります。今後のライフスタイルの変化などをシュミレーションし、家計にとって負担が少ない返済方法を選ぶようにしましょう。